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鉄欠乏性貧血ふたば鍼灸院(大阪市の鍼灸院)

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鉄欠乏性貧血とは

「貧血」とは、血液中の「赤血球」や「ヘモグロビン」が減少し、ヘモグロビンの濃度が低くなった状態のことです。

貧血の中でも最も多いのが「鉄欠乏性貧血」で、ヘモグロビンの主成分である「鉄」が不足し、ヘモグロビンが減少して起こります。潜在的なものも含めると、成長期の女性の60~80%は、体内の鉄が欠乏している傾向にあると考えられています。

また、日本では、成人女性の約10%に鉄欠乏性貧血があると言われています。

ヘモグロビンは、赤血球に含まれており、その主な働きは、酸素と結合して、全身に酸素を運ぶことです。鉄が不足すると、ヘモグロビンがうまく合成されず、十分に働くことができないため、体が酸素不足の状態になります。そのため、「動悸」や「息切れ」、「あくびが出る」などの症状が起こるのです。

鉄は体内で作ることができないため、食事から摂取する必要があります。

通常、鉄は肝臓や脾臓、骨髄などに「貯蔵鉄」として蓄えられており、出血や月経などで一時的に鉄が不足しても、貯蔵鉄から補われるため、鉄欠乏性貧血にはなりませんん。しかし、食事から摂取する量よりも失われる量のほうが多い状態が長期間続き、貯蔵鉄も底をつくと、ヘムゴロビンの合成が障害されて、ヘモグロビンの不足から鉄欠乏性貧血となります。

貧血チェック

原因

・鉄の消費量の増加…女性の場合、妊娠期や授乳期は、胎児の成長や授乳のために多くの鉄が必要になります。また、月経量の多い人や成長期に起こる月経でも、鉄の消費量が増えます。

・食事からの摂取不足…偏食や欠食、無理なダイエットなどを長く続け、栄養が十分に取れていない場合は、食事からとる鉄の量が減ります。

・吸収障害…胃がんの手術などで胃を切除した場合、鉄の吸収に必要な胃酸の分泌が減り、鉄の吸収が悪くなります。

・慢性的な出血…胃や腸の「潰瘍」「がん」「ポリープ」、それに「痔」などがあると、少量の出血が長期間にわたって続き、多くの鉄が失われます。

症状

鉄欠乏性貧血では、「軽い動作でも動悸、息切れが起こる」「すぐに疲れる」「頭が重い」「よくあくびが出る」「肩が凝る」などの症状が現れます。

また、ヘモグロビンは赤い色をしているため、減少すると歯茎の色が白っぽくなったり、顔色が悪くなったりします。これらの症状は、鉄欠乏性貧血に限らず、いずれのタイプの貧血でも起こります。

鉄欠乏性貧血特有の症状としては、進行すると「塩辛いものが舌にしみる」「口内炎、特に口角炎がよくできる」「爪がもろくなり、反り返る」などがあります。「氷やせんべいなどの硬いものを常に噛んでいたくなる」こともあります。最近では「薄毛」「抜け毛」などが起こることもあると考えられています。

貧血を放置すると、血液中の酸素が不足し、心臓に負担がかかって「心不全」を招くこともあります。

また、心臓や脳に供給される酸素量も減るため、「狭心症」「記憶力の低下」などが現れたりします。これらは「動脈硬化」があるとより起こりやすくなります。

鉄欠乏性貧血は徐々に進行するため、体が慣れてしまい、なかなか症状に気づかないこともよくあります。特に高齢者の場合は、周りの人も「加齢の影響だ」と見過ごしてしまいがちです。気になるときには検査を受けるようにしましょう。

検査と診断

貧血の有無は、健康診断などで行われる血液検査でわかります。WHO(世界保健機関)の基準では、「ヘモグロビン濃度(血色素濃度)」が成人男性では13g/dL未満、成人女性では12g/dL未満、妊婦では11g/dL未満の場合に、貧血と診断されます。

ただし、数値には個人差があります。例え数値は基準値より高くても、数年前の自分の数値と比較して徐々に下がっていれば注意が必要です。

貧血と診断されたあと、さらに血液中の鉄の量などを調べることで、より詳しい診断が行われます。

癌など、命にかかわる病気が潜んでいる場合もあるので、鉄欠乏性貧血と診断されたら、精密検査を受けましょう。

西洋医学的治療

鉄欠乏性貧血と診断されると、まずは原因を調べます。胃や腸のの潰瘍やがんなどからの出血が原因の場合は、その治療を行う必要があります。

鉄剤の使用

鉄欠乏性貧血の治療では、体内で吸収されやすい鉄を含む「鉄剤」を使って、血液中の鉄と貯蔵鉄を補います。多くの場合、鉄剤は内服で用いて、1日1~2回服用します。

2~3週間で血液中の鉄が補充されて症状が改善し、約1か月で血液中のヘモグロビンの濃度も正常に戻ります。しかし、その時点では貯蔵鉄までは補充されていないため、服用をやめると再び鉄が不足し、貧血が起こります。したがって、3~6か月間は鉄剤を飲み続ける必要があります。

副作用

鉄剤による副作用はほとんどありませんが、飲み始めには「吐き気」「便秘」「下痢」などが起こることがあります。数日たつと治まることがほとんどですが、症状が続く場合は胃薬を併用したり、服用するタイミングを食前から食後に変えたりします。

それでも改善しなければ、鉄剤の種類を変えたり、内服薬から注射薬やシロップに変更することもあります。

なお、鉄剤を服用すると便が真っ黒になりますが、これは必ず起こることで心配はいりません。

食生活

鉄の欠乏状態を改善するためには、食生活を見直すことがとても重要です。

食物に含まれる鉄には、主に動物性の食品に含まれる「ヘム鉄」と、主に植物性の食品に含まれる「非ヘム鉄」の2種類があります。

ヘム鉄のほうが吸収されやすいのですが、両方を一緒に取ることで、効率よく鉄を吸収することができます。「ビタミンC」をあわせて摂取すれば、さらに鉄の吸収がよくなります。

主菜と副菜の栄養バランスが良い食事をとれば、鉄の吸収もよくなります。用意するのが難しいときには、市販の惣菜なども利用して、1日3回規則正しく、バランスの良い食事をとりましょう。

緑茶や紅茶、コーヒー、牛乳など、タンニンやカルシウムが多く含まれているものは、鉄の吸収を妨げる働きがあり、せっかく鉄を含むものを食べても、これらと一緒では鉄は吸収されにくくなります。

鉄欠乏性貧血の治療中はこれらの飲み物、食品をとるタイミングに注意しましょう。

鉄を多く含む食品

鍼灸治療

鍼灸治療での鉄欠乏性貧血に対する治療は、「症状の改善」や「鉄の吸収をよくする」こと、「生理を整える」などの方法があります。

まず、鉄欠乏性貧血の場合には食生活の改善が必要になります。しっかりと規則正しい食事を行い、きちんと鉄を摂取しなければなりません。その上で、その鉄をきちんと吸収できるように治療を行います。

東洋医学でいう「脾胃」は消化吸収の働きをしているため、まずはこの脾胃の働きが良くなるように治療を行います。おへそとみぞおちの中心にある「中脘」やおへその斜め下にある「太巨」、手首の内側にある「内関」、脚の内くるぶしの上方にある「三陰交」などのツボを使用していきます。また、背中にある「胃の六つ灸」などに灸をすえることもあります。

三陰交

しっかりと食べ物を消化吸収する力が戻るように治療をしつつ、貧血時に現れる症状などについても治療を行います。動悸や息切れ、すぐに疲れるというときには「心」の働きを整えることが重要になります。

心の主な働きは「血の巡り」であり、血の巡りが滞っているところを治療してよくしなければなりません。血が滞っているところというのは「瘀血」と呼ばれます。体表に細絡と言って、小さな赤いスジがあるところを目印に、瀉血を行うこともあります。また、指先の爪の根元で瀉血をすることもあります。ほんの少しの瀉血で血の巡りがガラッと変わることは少なくありません。

また、逆に血が出すぎているということもあります。それは生理の際に出血が多すぎるという場合です。このような生理に対しても治療を行っていきます。先ほども出てきた三陰交なども効果があります。骨盤部にあるツボを押さえて圧痛があるところへ鍼をしたり、骨盤全体を温める灸頭鍼や箱灸などを行います。

しっかりとした食生活と鍼灸治療でよくなることも多いですが、鉄の不足がひどくて症状がきつい場合には、きちんと病院で鉄剤を処方してもらうことも大切です。処方される鉄剤と比べると市販のサプリメントの鉄剤は鉄分が10~100分の1しか入っていません。鉄剤は必ず病院を受診してきちんとした鉄剤をもらって服用することが大切です。

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