頭痛ふたば鍼灸院(大阪市の鍼灸院)

頭痛は日本全体の中では約3000万人以上もの人が症状を持っているといわれているほど、多くの人に起こる症状です。軽いものであれば痛みがあっても生活をいつも通りに送ることも可能ですが、ひどい場合には寝込んで動けなくなったり、あるいは命に係わる場合もあります。鍼灸院にも頭痛が起こって治療に来られる患者さんはたくさんおられます。まずはその頭痛が危険な病気によって起こっているものではないかを診て、そうでない場合には治療を行うことで多くの人の症状を改善し、頭痛が起こりにくい体へと変えていきます。

どんな病気か

頭痛は大きく2つに分けられます。

1つは「症候性頭痛」といい、「くも膜下出血」や「脳腫瘍」「髄膜炎」などの、命に係わる病気の症状の1つとして起こる頭痛です。

もう一つは「慢性頭痛」といい、「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」が含まれます。頭痛に悩む人の約9割はこの慢性頭痛と言われていますが、CT検査やMRI検査などでは異常が見られず、診断が難しいケースもあります。

先ほどもありましたが、慢性的な頭痛に悩む人は日本全体で約3000万人いると推定されていますが、市販薬などで対処している人も多く、十分な治療を受けられていないという人も少なくありません。

検査と診断

症候性頭痛と慢性頭痛は、症状だけでは見分けがつきにくく、確定診断を得るためには検査が必要になります。

病巣診断といい、検査用のハンマーや筆、音叉などの器具を用いて全身をチェックし、言語機能や認知機能、筋力や運動機能、反射や感覚などの異常の有無を調べる検査を行います。

特に症候性頭痛は早期の治療が必要になります。実際、鍼灸院に来られた患者さんでも「これは危険な頭痛かもしれない」と判断した場合には病院を受診するように指示を出すことがあります。

症候性頭痛とは

症候性頭痛は何らかの病気が原因となって、その症状の一つとして起こる頭痛のことを言います。

もともと慢性頭痛のある人は、症候性頭痛が現れても「いつもの頭痛だ」と自己判断して放置してしまうことがあります。しかし、命に係わる危険な病気の症状として現れていることもありますので、気を付ける必要があります。

くも膜下出血

脳の表面の血管が破れ、脳を包む「くも膜」と「軟膜」の間に出血する病気です。

くも膜下出血がおこると、突然、バットで頭を殴られたような激しい痛みが起こります。痛みは後頭部などに現れ、ひどい場合には「手足のしびれや麻痺」「意識がなくなる」といった症状を伴います。このような場合はすぐに病院を受診しましょう。

くも膜下出血

脳腫瘍

脳にできる腫瘍で、大きくなると痛みが起こるようになります。最初は弱い痛みですが、徐々に強くなっていき、和らぐことがありません。痛みは朝方に起こることが多く、麻痺や痙攣などを伴うことがあります。手術で腫瘍を取り除くことが治療の基本となります。

髄膜炎

脳や脊髄を包む「髄膜」にウイルスや細菌が感染して炎症を起こす病気です。多くは鼻の奥の「副鼻腔」に炎症が起こる「副鼻腔炎」、「中耳炎」や「風邪」などをきっかけに発症します。38℃前後の高熱を伴うのが特徴で、嘔吐も見られることがあります。入院して安静を保ち、原因が細菌感染の場合は抗菌薬を点滴で投与します。

慢性頭痛とは

特に原因となる病気があるわけではないにもかかわらず、慢性的に続く頭痛を慢性頭痛といいます。「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」に分けられます。

頭痛のタイプ

片頭痛

慢性頭痛の中でも多いのが片頭痛です。頭の片側がズキズキと脈打つように痛み、まれに両側が痛むこともあります。痛みがあるときに頭を動かすと悪化することが多く、吐き気やおう吐を伴うほか、光や音に過敏になります。

頭痛が起こる仕組みは今のところははっきりとはわかっていません。しかし、最近では脳幹から出る「三叉神経」という痛みを伝える神経が異常に興奮し「痛み物質」が放出されることで、脳の血管の周囲に炎症が起こるためではないかと考えられています。

この片頭痛は次のようなことがきっかけとなって現れることが多いです。

・ストレスからの解放…長く続いたストレスから解放されると、血管が急激に拡張され、それによって痛みが起こります。

・女性ホルモンの変動…月経や出産などで、女性ホルモンの分泌量が変動することも片頭痛のきっかけになります。

・チョコレートやワイン…チョコレートの食べ過ぎやワインの飲みすぎで、片頭痛が起こることがあります。

片頭痛が起こる30分~1時間ほど前に、前触れのような症状が出る人もいます。例えば、視野の端にキラキラしたものやギザギザしたものが見える「閃輝暗点」という症状が現れたり、あくびが何度も出たり、涙が出るといった症状が起こることがあります。肩凝りや首筋のはりを訴える人もいます。

西洋医学での治療は確立されておらず、主に痛みを抑える治療を行います。最近はトリプタンという薬がよく使われています。トリプタンは痛み物質の放出を抑えて、血管を収縮させるとともに、血管の炎症を抑えることで痛みを鎮める作用がある薬です。飲み薬のほかに、片頭痛と同時に起こる吐き気やおう吐で薬が飲めない人のために、「点鼻薬」や「自己注射薬」などもあります。また、片頭痛の予防としてカルシウム拮抗薬が使用されることもあります。

片頭痛は、体を動かすと痛みが強くなるため、安静を保つことが第一です。光が刺激となる場合は、照明を消して薄暗くした場所で安静にしましょう。また、こめかみを軽く圧迫したり、冷やしたりするのも効果的です。

緊張型頭痛

緊張型頭痛はストレスなどによって筋肉が緊張して起こるタイプの頭痛です。背中から首にかけての筋肉が緊張するために、その周囲にある神経が刺激されて炎症が起こり、頭痛が生じます。

頭に輪をかけられているような、締め付けられる痛みが起こるのが特徴です。長期間毎日痛み、肩凝りやめまいを伴うことがあります。

緊張型頭痛では、筋肉の緊張のもととなるストレスを解消することが大切です。まずは「いつ、どの程度の頭痛が起こったか」を記録する頭痛日記をつけましょう。

痛みが治まらない場合は、筋肉の緊張をとる「筋弛緩薬」、抑うつや不安を取り除く「抗うつ薬」、「鎮痛薬」などが用いられます。また、肩や首の周りの筋肉をほぐす運動を行うのもいいでしょう。

群発頭痛

群発頭痛は、目多くの激しい痛みが、一定の期間に集中して起こる病気です。痛みは15分~3時間程度続き、1日に数回、数週間~数か月にわたって続きます。一度納まってもまた起こるのを繰り返します。

起こる仕組みははっきりとはわかっていませんが、片頭痛と同様に脳の血管が拡張されて起こるのではないかと考えられています。

群発頭痛は薬による治療もありますが、高濃度の酸素吸入が一番効果があります。ドラッグストアなどで市販されるような酸素では濃度が薄いため、縁用の機器を用いて酸素吸入を行う必要があります。

鍼灸治療

鍼灸院で頭痛の治療を行う際にはそれが危険な病気によって起こっているものではないかをまずは見極めます。特に「なにかいつもと違う痛みのようだ」という場合には危険なケースもあるので病院へ送ることもあります。

そのため、鍼灸院で治療を行う頭痛としては慢性頭痛が主になります。慢性頭痛の中の群発頭痛については患者数が少なくあまり見る機会がありません。片頭痛と緊張型頭痛については実際の臨床ではきれいに分類できることの方が少なく、両方の性質が混じった頭痛というのが多くなります。

治療は太極療法をもとに全身の治療を行いつつ、頭痛に効くツボに適宜鍼や灸を行っていきます。

一番よく効く、すぐ効くのは「痛みが起こっている場所に鍼をする」というものです。これは患者さんに「今、どこに痛みが起こっているか」を聴き、人差し指で「ここだ」という場所を教えてもらいます。多くは頭の筋肉に硬結が現れており、その部分に鍼を刺したまましばらく休んでもらう置鍼を行うことで、かなりの頭痛が軽減されます。多くは目の周りや、コメカミ、後頭部などに治療点が現れます。

また、腕や足にも頭痛に効くツボがあり、そちらを使用することもよくあります。手の甲にある「合谷」や手首の上方にある「列缺」、足の甲にある「足臨泣」というツボが頭痛の特効穴として有名です。これらのツボに鍼や灸を行います。

そのほか、頭痛は首や肩にある筋肉の緊張によって起こることも少なくありません。筋肉の緊張によって頭痛が起こり、その頭痛によってさらに筋肉が緊張し、また頭痛が悪化するという悪循環に陥っていることも多くあります。そのため、首や肩の緊張やコリをほぐすように鍼灸をしていきます。

後頸部にある「天柱」や首の側面にある「人迎」、肩の中央にある「肩井」や肩甲骨の中央にある「天宗」などといったツボに治療を行います。また、首や肩に灸頭鍼などを行い、筋肉を温めることでより頭痛を改善させることが可能です。

頭痛のツボ・天柱・百会・人迎頭痛のツボ・肩井・肩外兪・天宗・合谷

長期間頭痛が続いている人は、薬によって頭痛が起こっているという場合もあります。普段から頭痛が起こると薬を飲むという人は、いつしか「なんだか頭痛が起こりそうだな」と感じると前もって薬を飲むようになってきます。しかし、あまりに薬を飲みすぎていると薬が原因となって頭痛が起こり始めるようになるのですが、そうなってもさらにその痛みを抑えるために薬をたくさん飲むようになってしまいます。鍼灸治療を継続していくことで、このような薬に頼る悪循環を断ち切り、自然と頭痛が起こらない体へと変化することもあります。

症例

①70歳代・男性

普段からよく鍼灸治療を受けていた患者さん。ある日、朝から急に頭がピリピリと痛くなったとおっしゃいます。風邪や熱っぽさはないとおっしゃいました。

いつもの治療に頭痛の治療をプラスすることにします。どこが痛むのかを確認すると右の頭頂部で広い範囲がピリピリするとのことでした。指で押さえて圧痛点を探して、そこにお灸をすえました。

翌日も来院されたので頭痛について尋ねます。すると前日の治療の後も頭痛が続いていたようで、不安に思ったためご自身で病院に行き、検査も受けたとのことでした。しかし、検査では異常なしで、心配いらないと帰されたようです。

そこで、さらに詳しく症状について尋ねました。すると頭痛とは別の症状も体に現れていました。数日前に食べたものが悪かったのか、少し吐き気が出ていたようです。そこで、この吐き気に対しても治療を加えることにしました。お腹の「中脘」と「関元」に灸頭鍼を行います。

また、頭部の圧痛点に対しての灸では思ったほどの効果が得られていなかったため、ほかのツボを探します。腕にある「曲池」や「手三里」、「合谷」といったツボを指で押さえていき、押さえたときに頭のピリピリがマシになるところがないかを探しました。すると合谷を押さえたときが少しマシだと言います。そこで、今回はこの合谷に対して鍼と灸を行うことにしました。

そして、もう一つ「百会」というツボにもお灸を行います。頭のてっぺんにあるツボで頭痛によく効くツボとされているところですが、今回はこの百会に熱さを感じるまで灸を行いました。通常はすぐに熱くなるものですが、今回は何十壮と灸しても熱さを感じませんでした。100壮近くやるとようやく熱さを感じるようになりました。

これらの治療を行いました。後日、来院された際に、頭痛はその後どうなったのかを確認すると治療後は頭痛も吐き気もきれいに収まって忘れてしまっていたくらいだという言葉をいただきました。

コチラの感触としては「熱さを感じるまで灸を続けた」ということと「お腹へ灸頭鍼を行った」というのが、よく効いたのではないかという印象を受ける治療例となりました。

②60歳代・女性

昔から頭痛があるといいます。特に疲れがたまって、筋肉が凝った時には我慢できなくなるくらいの頭痛が起こってしまいます。

そのようなときには仕事が終わると、家事はそこそこにして、すぐに布団に入って動かないようにして耐えることが多いとおっしゃいます。

この日、来院されたときも頭痛が起こり、何とかならないかと治療を求められました。

この患者さんにも、どこが自分の中で一番凝ってつらいのかを尋ねました。すると「肩井」から「肩外兪」にかけてを「このへんがしんどい」とアバウトに場所を言います。

そこで、私が指で押さえていき、「そこだ」というところを探して、そのピンポイントのところへ鍼をしていきました。患者さんがおっしゃった範囲あたりでの反応点を探して治療を行い、頭痛について尋ねると「マシになってきた」とおっしゃいました。

もう少し、ほかにもポイントがありそうだと思い、背中全体も触っていきます。患者さんは何も言わなかった範囲ですが、肩甲骨中央の「天宗」を押しながら「ここはどうですか」と尋ねたところ、「イタタタタ、そこが今までで一番こたえるよ」と言います。そこでこの天宗にも鍼をすることにしました。

これが非常によく効いたようで、その後は「頭痛はほとんどなくなった」と言っていただけました。

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