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三叉神経痛ふたば鍼灸院(大阪市の鍼灸院)

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人の体は神経が無数に張り巡らされており、神経が障害されると痛みを感じることによって、怪我をしたときにはすぐに気がつけるようになっています。

このように「痛みを感じる」ということは生命にとって必要なことではあるのですが、あまりにも痛みが強い場合にはデメリットの方が大きくなってしまいます。

神経に起こる痛みでもひときわ激痛であるとされる疾患に「三叉神経痛」があります。顔面部にある三叉神経が刺激を受けると顔に強烈な痛みが発生し、日常生活に大きな影響を与えてしまいます(余談ですが顔に起こる痛みを「顔面神経痛」という人もありますが、これは間違いです。顔面神経は顔の筋肉を動かすための運動神経であり、知覚神経ではないため障害を受けても痛みを感じることはありません)。

どんな病気か?

三叉神経痛とは顔に激しい痛みが繰り返し起こる病気で、次のような特徴があります。

・顔の左右片側だけに起こる

・痛みは突然起こり、10秒ほど、長くても数分でおさまる

・手が顔に触れたり、食事で口を動かした時など、わずかな刺激で痛みが誘発される

三叉神経

三叉神経痛は知覚神経の一つで、脳幹から顔の左右に1本ずつ伸び、3本に枝分かれして、顔の感覚を脳へ伝えています。三叉神経痛は、この神経の根元が血管に圧迫され、わずかな刺激でも痛みとして伝わってしまうものです。

原因には、動脈硬化による血管の蛇行や硬化、神経と血管の生まれつきの位置関係、腫瘍による圧迫などがあります。また、神経の炎症が痛みの原因になることもあります。

診断と西洋医学的治療

・問診…痛みの起こる部位や性質、持続時間、頻度などを調べます。

・MRI検査…血管が神経を圧迫している様子が分かることがあります。

手術療法

西洋医学では、手術療法を行うことが多いです。耳の後ろを小さく切開しますが、全身麻酔で行い、時間は3~4時間、入院時期は約10日~2週間です。

軽度の場合は、まず抗痙攣薬などの薬物療法で様子をみます。薬物療法では痛みをコントロールできなくなり、体力の低下や持病があるなどの理由で手術を避けたい場合は他の方法を行うこともあります。

・神経ブロック…麻酔薬や神経破壊薬を注射し、刺激の伝わり方を鈍くする方法です。痛みが和らぐ半面、顔にしびれなどが残ることがあります。

・ガンマナイフ…脳内の神経が圧迫されている1点に、多方向から集中的に放射線を放射する方法です。

鍼灸治療

鍼灸治療で三叉神経痛を治療する場合は、「顔への鍼や灸」「肩背部への鍼や灸」「顔の症状へよく効くツボ」「全身の調整」などを考慮して治療部位を選択していきます。

まずは顔のどこがどのように痛むかをしっかりと問診で聴き取ります。また、その際、「何をしたときに痛みが出やすいか」も確認をとります。これは例えば「歯磨きをするときが痛みが出てつらい」とか「食事を食べるのがつらい」ということがあります。これは当面の目的が「痛みが完全になくなること」ではなく、「日常生活を少しでも快適に送れるようにする」ためです。治療を続けることで「痛みはまだあるが、歯磨きが不安なくできるようになってきた」という状態を作ることが最初のステップとなるわけです。

問診のときにどこが痛むかを聴いたら、まずはその痛む部位にはりを刺します。「顔に鍼をするのは怖い」と思う人もいますが、鍼灸治療で使う鍼は直径が0.16mmほどの細い針で注射針などとは全く異なります。また、顔への鍼は浅く1~2mmほど刺して、しばらく刺したまま体を休めてもらう置鍼を行うため、刺さっている感じはあまり受けないことがほとんどでしょう。

痛みが強い場合には顔へお灸をすることもあります。顔へのお灸は灸点紙と呼ばれるシールを貼って、その上に艾を置いて灸を行うため、灸の痕が残ることもありません。

そして、顔以外にも鍼や灸を行っていきます。特に重要になるのが背中部分です。三叉神経痛に限らず、顔の疾患によく効くツボは背中の左右の肩甲骨の間にあります。ここは鍼もいいですが、灸がよく効きます。ここにも灸点紙を貼ってお灸をしますが、ここは灸の熱さを感じるまで何壮も灸を行うことがあります。三叉神経痛があると、通常ならばすぐに熱さを感じるところでも、何十壮も繰り返しお灸をしないと熱さを感じないということが少なくありません。このようなときには熱さを感じるまで灸を行ったほうが治療の効果が上がります。

肩背部6穴

背中以外にも顔の疾患によく用いられるツボがありますので、そちらを使うこともあります。例えば、手の甲にある「合谷」などは顔疾患に効くツボとして有名ですが、三叉神経痛にも効果があります。

これらのツボと並行して、腹診や脈診を行って全身の状態を確認し、体の自然治癒能力が最大限に生かされるような体作りも同時に行っていきます。

鍼灸治療を行うと、三叉神経痛はかなり改善されます。が、数回の治療で完治するというものでもありません。多くは治療を続けていると徐々にマシになってくるのですが、何らかのきっかけでまた強烈な痛みが現れてしまうということがあります。しかし、それでも治療を続けているとそのような再発がだんだんと減ってきて、普段通りの生活が送れるようになります。

症例

60歳代・男性

1年ほど前に右顎~右耳にかけて激痛が出ました。病院に行くと三叉神経痛であると診断されたといいます。MRI検査で診ると血管が神経を圧迫していると言われ、手術を行うことをすすめられたといいます。ですが、ご本人は手術を受けたくないという気持ちがあり、何とか手術以外での治療はないかと調べた結果、鍼灸治療にたどり着いたようです。

顎から耳にかけて電気が走るような痛みがあり、食事や歯磨きで痛みが出るといいます。食事自体は食欲はあるため食べており、夜などもよく眠れているとのことでした。

腹診や脈診をして全身の調子も確認しながら治療を行います。顔面部への鍼と灸に加えて、手足や腹部にも置鍼を行います。さらに座ってもらった状態で、背中の「心兪・膈兪・肝兪」に灸点紙を貼り熱さを感じるまで灸を行いました。この患者さんの場合、右側に症状があるためか、右の心兪は特に熱さを感じにくかったため、かなりの多壮灸を行うことになりました。

さらに首や背中などに鍼を行い、背中へ灸頭鍼も行いました。

後日再び来院された際に、その後の様子をうかがうと、治療後数日間は痛みがマシになっていたようです。ですが、また強い痛みが現れたため治療にやってきたとおっしゃっていました。

治療を行って痛みが改善してもまた痛みが強く出ることがあること、徐々に改善していくため鍼灸治療は継続して受ける必要があることを説明しなおして、痛みが出てから来院するのではなく定期的に来院するようにお願いをして治療を行うことにしました。

その後、治療を頑張って継続された結果、痛みはほとんどなくなったといい、親戚が集まる機会があった時にはみんなと楽しく食事ができるようになったと喜んでおられました。

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