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顎関節症ふたば鍼灸院(大阪市の鍼灸院)

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普段意識せずに当たり前に行っている行動が急にできなくなると、非常につらく、大きな不安となってしまいます。そのような病気の一つに「顎関節症」があります。

人は生きていくために、食事をとらなければなりません。食事では、食べ物を口に入れてかむことによって体内へと送り込みます。これが、顎に痛みが出たり、顎を動かせなくなってしまうと、当たり前にできていた食事すらまともにできなくなるので日常生活に非常に大きな影響を与えます。

顎関節症の症状

「顎関節(あごの関節)」は、口を開閉したり、顎を前後にスムーズに動かすための大きな働きをしています。この関節や、その周辺の筋肉などに障害が起こるのが、顎関節症です。

関節、骨、筋肉などのどこに、どのような障害が起きたかによって症状の現れ方が違ってきます。

顎関節症

顎を動かすと痛む

口を閉じる筋肉である「咀嚼筋」に障害が起こると、顎を動かすときに痛みを感じます。咀嚼筋は物をかむために顎を動かす筋肉で、顎関節も動かします。口を大きく開けるときに働く「開口筋」に障害がおこることもあります。

また、顎関節に何か大きな負担がかかると、顎関節を覆っている関節包や靭帯が、ねんざを起こしたような状態になり、炎症による痛みが生じることがあります。

口を大きく開けられない

顎関節の「関節円板」という部分が前にずれると、関節円板が障害物となって、口が大きく開けられなくなります。

口の開閉時に音がする

口を開けたり閉めたりするときに「カクン」と音がするときは、関節円板がずれている可能性があります。

また、骨の変形が起き、下あごの上部が削り取られたり、出っ張ったりすると、口を開閉するときに「ジャリジャリ」と音がしたりします。

上記の症状は単独で起こることもあれば、複数が同時に起こることもあります。

なぜ起こるのか

顎関節や、その周辺の筋肉、骨などに障害が起こるのは、その部分に大きな力が繰り返しかかったり、長時間かかり続けたりした場合です。

1つだけの理由で起こるというよりは普段何気なく行っている生活習慣や癖などが、複数絡み合って起こると言われています。

・歯並びやかみ合わせが悪い、片側だけで噛む…片側の顎の筋肉や関節に負担がかかります。

・歯ぎしりや、歯を食いしばる癖…あごの筋肉を緊張させ、関節にも負担が課k利ます。

・上下の歯が触れあっている…口を閉じたときに、上と下の歯がくっついている人は顎関節症になりやすいと言われています。通常であれば、上下の歯は全く触れあっていないのが当たり前です。ただし、触れ合っている場合、本人が自覚していることはほとんどなく、多くの患者さんが気がつかずにスルーしている原因の一つであるとされています。

これらのほか、「うつぶせに寝る」「ほおづえをつく」「顎の下に物をはさむ」などの日常の習慣や癖も、顎関節やあごの筋肉に負担がかかりやすくなります。

さらに、日常生活で「姿勢が悪い」ことも、肩や背中だけでなく、顎を動かす筋肉にも過度の緊張を強いるため、顎関節症を起こす要因に1つとされています。

診断

顎関節症が疑われる場合は、症状についての問診のあと、障害のある部位を調べます。

まず、口がどのくらい開けられるかを測定します。口を最大限に明けたときの縦の長さが3.5~4cm以下の場合、開口障害があるとされます。

次に触診によって筋肉の靭帯、関節包の状態、痛む場所などを調べます。

西洋医学的治療

顎関節症の治療は、症状を改善する目的で行われます。痛みがある場合には、消炎鎮痛薬などの薬が痛みの程度に合わせて処方されます。

かみ合わせを安定させたり、歯ぎしりによる顎関節や筋肉への負担を軽減させるためには、スプリントという歯列全体を覆うプラスチック製の装具を主に就寝時に装着します。

筋肉が慢性的に痛む場合に、患部を温めて症状を緩和したり、患者さんが開口訓練など顎の運動を自分で行うことも治療の1つとして重要です。また、治療と並行して、顎関節症の要因となっている日常生活での習慣や癖の改善を心がけることも非常に大切です。

鍼灸治療

顎のトラブルで鍼灸治療を受けに来られる方は意外と多いです。痛みがあったり、顎が動かなかったりと人によって現れる症状は違ってきます。

まずは、問診によってどこがどのような状態なのかを細かく聴いていきます。また、患者さんに「自分で思うきっかけや原因は何と考えているか」を尋ねることもあります。全く分からないという人もいれば、これがそうではないかと心当たりのある人もいます。また、本人が気がついていないだけで、大きな要因となっている癖などがないかも見極めて、それらを改善してもらうように指導していきます。

顎関節症の治療の基本は痛みが起こっている部位に鍼をすることです。どこが痛むのかを聴いて、そこに浅く鍼を刺してしばらくそのまま置いておく置鍼を行います。またこの時、顎や側頭部、首回りの筋肉も触診して痛みを誘発しているツボがあれば、そこにも鍼をしていきます。人によってはこれだけでもかなり痛みや動きが改善されることがあります。

そのほか、肩や背中のツボも重要です。顔面部の症状には肩や背中が関連していることも多く、そちらも治療しておくことでより症状の改善が見られることが多いのです。「肩井」や「心兪」「天宗」などを使用していきます。

また、それ以外にも顎関節症に効くツボがあります。手足にあるツボもよく使います。

手の甲にある「合谷」や足にある「然谷」などといったツボがそうです。これらのツボを指で押さえながら口を開閉してもらい、押さえている時のほうが動かしやすければ鍼や灸を行います。

このように顎関節症へと効果のあるツボを使用しつつ、腹診や脈診で全身の状態を診て、体全体を整える治療も一緒に行っていきます。これは例えば、夜よく眠れていないなどがあれば、いくら顎関節症の治療だけを行っても治りにくいからです。まずは体全体を調子のいい状態へと戻すことが何より大切になるのです。

症例

20歳代・男性

ある日朝起きたときに右の顎関節が痛くなっていることに気がついたといいます。口を開けるのは一応できますが、痛みがきつく、指2・3本分くらいしか開けることができないといいます。食べ物を口に入れることはできますが、噛むのも痛みがありつらいと言います。以前から軽い違和感が顎に現れることはあったので、すぐよくなるだろうと様子を見ていたそうですが、今回はずっと痛みが続くくために来院されました。

問診を取り終えてから、顔を触診して、指で押さえると痛みが強い場所を教えてもらい、そこへ鍼をしていきます。鍼はジワーと響くように行っていきました。また、足の方なども触り、いくつかのツボへ鍼とお灸を行いました。

後日来院された際にどのような状態だったかを確認します。すると治療の後は顎の痛みが和らいでいたようですが、翌朝起きるとまた同じくらいの痛みがあったといいます。また、朝に痛みが強く、夕方頃には少しマシになるものの、再び夜には痛みが強くなったということでした。そのようなことが繰り返されているようです。

前回と同じような治療にプラスして、ほかのところでもいいツボがないかと触診を行いました。すると、首の横にある胸鎖乳突筋がひどく張っていて、「人迎」や「缺盆」を指で押さえると、口の開閉がやりやすくなるとわかりました。また、足の「然谷」でも同様に押さえていると痛みがマシだと言います。これらのツボに鍼を加えることをしました。

顎関節症・人迎・缺盆

その後も、治療を行うとマシになり、またしばらくすると痛みが強くなるということを繰り返しつつも、2週間ほどで痛みはほぼなくなるまでになりました。

あとでわかったことですが、夜に痛みが悪化するというのは深夜の2~3時ごろだったようです。詳しく聴き取りを行うと、最近仕事が忙しくて寝る時間が遅くなっていたようです。また、ストレスも強くあったようで、歯ぎしりをしている自覚もあったそうでした。体への鍼や灸も大切ですが、これらの生活習慣が症状に大きく関わっていることもあります。生活を改善するようにお願いしたところ、その後はあまり顎関節症が起こらなくなってきているようです。

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