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緑内障ふたば鍼灸院(大阪市の鍼灸院)

人は5つの感覚を持って周りの状況を感じ取って生活しています。そのうちのどれか1つでも機能が低下してしまうと、生活を送る上で非常に不便になってしまいます。

5つの感覚のうちでも、特に大きな働きをしているのが、「視覚」です。視覚に関係する病気として視野が欠けるなどの症状が現れる「緑内障」も、発症すると今後の生活に関わってくるくるため、適切な対処が必要となります。

緑内障の症状

目にはいった光は水晶体を通って網膜に像を結び、像の情報は「視神経」から脳に伝わります。「緑内障」は、視神経が障害されて視野が欠けていく病気で、放置すると失明する恐れがあります。

慢性の緑内障の場合、視野は中心以外の部分から欠けていきます。しかし実際は、欠けた部分の情報を脳が補うために、視野の欠損にはなかなか気がつきません。進行すると、筒でのぞいたような見え方になります。

視神経は、網膜の細胞から伸びた約120万本の神経線維が集まったものですが、障害されて半分近くまで減っても視野に異常は現れません。自覚症状が現れるのは、中期になってからで、視神経が障害され始めて5~10年ほどたってからです。

緑内障での視野

どんな病気か

日本では40歳以上の人の約20人に1人は緑内障があるとされ、中途失明の原因の第1位となっています。

緑内障は、視神経がもともと弱かったり、「眼圧」が高い状態が続いたりして、視神経の付け根(視神経乳頭)の部分で視神経が傷つくために起こります。傷ついた神経は脳に情報を伝えられなくなるため、視野が欠けていくのです。

眼圧とは目の内側の圧力のことで、眼球の形を保つ働きがあります。眼圧は「房水」という透明な血液が眼球の内部を循環することで保たれています。房水は毛様体で血液が濾過されることによって作られ、目の中の組織に栄養を届けると、「線維柱帯」を通って目の外に排出され、静脈で再び血液と合流します。

緑内障の最大の原因は、視神経がもともと弱くてもろいことです。このような視神経の性質が原因で起こる緑内障は、眼圧が正常とされる範囲内で起こるので「正常眼圧緑内障」と呼ばれます。日本では、緑内障全体の約7割がこのタイプの緑内障です。

視神経がもともと弱いかどうかは前もってわかりませんが、近視の人などは視神経が障害されやすく、緑内障を発症しやすいとされています。家族に緑内障の人がいる場合も、発症頻度が高くなります。

また、眼圧が高くなった場合も、視神経が圧迫されて緑内障を発症します。眼圧が高くなるのは、房水の排出口である線維柱帯が老廃物などによって詰まったり、虹彩によって塞がれたりして、房水の排出が遅くなるためです。

緑内障の眼圧

検査と診断

問診や一般的な視力検査のほか、診断には「眼底検査」や「眼圧検査」「視野検査」が必要です。

眼底検査では、眼底を観察して、視神経乳頭や、網膜の神経線維の状態を調べ、診断します。眼圧は、診断だけでなく、緑内障を治療するうえで重要な指標になります。

西洋医学的治療

一度障害されてしまった視神経は元に戻すことができません。しかし、治療で眼圧を下げて視神経の負担を取り除くことで、眼圧の高い緑内障でも正常眼圧緑内障でも、ほとんどの場合、進行を抑えることができます。

治療の中心は「薬物療法」です。進行の程度などに応じて「レーザー治療」や「手術療法」も検討されることがあります。

薬物療法では、「房水の産生を抑える薬」や「房水の排出を促す薬」を使って、眼圧を下げます。両方の働きを持つ「α-β遮断薬」が使われることもあります。主に点眼薬が用いられます。

副作用として、「目の渇き」「充血」「まつ毛が伸びる」「目の周りが黒くなる」などの症状のほか、まれに「喘息の悪化」「息切れ」などが起こることもあります。

房水の産生を抑える薬

毛様体にあるβ受容体への刺激を遮断する「β遮断薬」や毛様体にある炭酸脱水酵素の働きを阻害する「炭酸脱水酵素阻害薬」によって、房水の産生を押さえます。

房水の排出を促す薬

房水の一部は、毛様体のすき間から脈絡膜と胸膜を経由し排出されています。この経路での房水の排出を促進するのが「プロスタグランジン関連薬」と「α1遮断薬」です。プロスタグランジン関連薬は、緑内障の治療薬の中でもっともよく使われています。

シュレム管からの房水の排出を促す「副交感神経刺激薬」や「交感神経刺激薬」が使われることもあります。

レーザー治療

慢性の緑内障の治療では、レーザーで線維柱帯のつまりを取り除き、房水の通りをよくする「線維柱帯形成術」が最もよく行われます。約7割の患者さんに高架があります。

手術療法

主に防水の通り道を新しく作る「線維柱帯切除術」が行われます。体への負担が比較的少なく、高齢の患者さんでも受けることができます。近年の調査では、手術の5年後でも90%以上の患者さんが良好な状態を維持しています。

一方で「眼圧が下がりすぎる」「手術後の細菌感染」「白内障の進行促進」などの合併症が起こる可能性もあります。

自己チェックを行おう

失明を防ぐためにも緑内障を早期発見し、適切な治療を受けることが大切です。自分は大丈夫だと思っていても、両目で物を見るときは視野欠損に気がつきにくいものです。たまに片方の目をつぶって新聞を見るなどして、見え方に変化がないかどうかをチェックしてください。また、40歳を過ぎたら年に1回は眼科での検査を受けるのがいいでしょう。

鍼灸治療

鍼灸治療も緑内障に対して有効な治療法です。薬物療法などと同様に、一度障害されてしまった視神経というのは元には戻らないため、治療目的としては「進行を抑える」「目の疲れを取る」ことになります。少しでもいい状態を保って同じ状態に保つように治療を行っていきます。

目に効くツボはやはり目の周囲にたくさんあります。眉毛の内端にある「攅竹」や目尻の後方にある「瞳子髎」、頭部にある「承光」などが よく効きます。これらのツボに浅く鍼を刺してしばらく置いておく置鍼を行います。

 

緑内障・承光・攅竹・天柱

さらに後頸部にも目に効くツボがあります。首の付け根にある「天柱」などは少し深めに鍼を刺し、後頸部から目のほうにジワーと響くような鍼を行います。これらのツボに鍼をすると眼圧の低下が見られたという報告もあります。

また、後頸部だけではなく、首や肩の凝りをとる治療も同時に行っていきます。目の症状というのは肩まわりの筋肉の凝りと深い関係があり、コリをほぐすことで目が疲れにくくなるためです。

さらに、腹診や脈診を行って全身治療も行います。不眠や食生活の乱れなどがあればそれらの治療もおこなうことが体全体をいい状態に保つことになるためです。

症例

60歳代・男性

以前から緑内障があり、薬物療法を受けながら鍼灸院にも通われていたようです。しかし、引っ越しがありそれまでの鍼灸院に通うことが難しくなったため、治療を受けに来られました。

問診をとると視野の一部が欠けているそうです。しかし、普段の生活ではそれほど支障がないくらいであり、片方の目を閉じてみると左下が少し見えなくなっているという状態でした。現状を維持できるように治療を行っていくこととなりました。

腹診や脈診を行い、お腹や手足にも鍼を置鍼していきます。顔面部には瞳子髎へ置鍼を行うことにしました。置鍼を終えると、鍼を抜いてからうつ伏せになり、首や背中、腰にも鍼を行い、「肩井」「心兪」「腎兪」に灸頭鍼を行いました。

さらに、ベッドに座ってもらい肩関節の下方にある「臂臑」に灸点紙というシールを貼り、その上からお灸をすることにしました。ここは熱さを感じるまで、何壮も灸を重ねてすえていきます。この臂臑というツボは「膜の状態を整える」働きがあるため、目やのどなどの疾患に用いることがあります。

後日、治療に来られた際にどんな調子だったかを確認すると、治療を終えて家に帰るときに目がスッと軽くなって、よく見える感じがあったとおっしゃっていました。その後も治療を継続して行っており、病院での眼圧検査などでも数値の悪化は見られずいい状態を保てています。

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