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めまいふたば鍼灸院(大阪市の鍼灸院)

急に目の前がグラグラっとしたり、ふわふわと浮かんでいるようなめまいが起こったらどうするでしょうか。もしかして、何か重大な病気なのではないかと心配してしまうことは決して少なくありません。

一口にめまいといってもいろいろなものがあり、心配のいらないものや何らかの病気が原因で起こっているものもあります。めまいが起こった時には、それがどのような原因から起きているのかをしっかりと把握することが大切です。また、多くのめまいは鍼灸治療の適応症でもあるので、治療を行っていきます。

めまいの症状

めまいとは、「自分自身の体と周囲の空間との位置関係が乱れていると感じる異常な感覚」のことで、不快感を伴います。

めまいは、感じ方によって、主に「回転性めまい」と「浮動性めまい」に分けられます。しかし、症状の感じ方は人によってさまざまで、この2つのどちらかにはっきり分類できないこともあります。

・グルグル回る回転性めまい…周囲や自分自身がグルグルとまわっているように感じるのが「回転性めまい」です。急に起こり、吐き気を伴うことが多く、耳の聞こえが悪くなることもあります。

・ふわふわする浮動性めまい…ふわふわと足元が浮いたり、ふらつくように感じるのが「浮動性めまい」です。徐々に表れることもあります。

なお、急に立ち上がった時などにクラクラする「立ちくらみ(起立性低血圧)」は、血圧が急激に下がって、脳への血流が減少することで起こります。広い意味ではめまいに含まれますが、病気ではなく心配はいりません。

どんな病気か

めまいは耳の病気が関係していることが多く、脳の病気によって起こるのは1割程度だと考えられています。心理的な要因や血圧の異常などで起こるめまいや、原因不明なめまいもあります。

原因によって治療法が異なりますので、一度病院で精密な検査を受ける必要があるときもあります。

耳の病気とめまい

耳には「音を聞く」役割だけではなく、「体のバランスを保つ」という役割もあります。

耳は、外側から「外耳」「中耳」「内耳」の3つに分けられます。このうち、内耳にある「三半規管」と「耳石器」が体の回転や傾きなどを感知し、その情報を脳に伝えます。脳はその情報をほかの器官からの情報と統合して、体のバランスを保ちます。

そのため、情報を集める三半規管や耳石器、情報を脳に伝える前庭神経などに何らかの障害が起こると、体のバランスが保てなくなり、めまいが起こります。

聴覚をつかさどる蝸牛や蝸牛神経も同時に障害されて、めまいに難聴を伴うこともあります。逆に、蝸牛や蝸牛神経が障害されて難聴が起こり、その影響が三半規管などに及んで、めまいを起こすこともあります。

めまいと耳の器官

脳の病気とめまい

三半規管や耳石器が感知した情報は、脳幹や小脳に伝わり、そこで処理されます。脳幹や小脳に脳出血、脳梗塞、脳腫瘍などが起こると、体のバランスを保つための情報処理がうまくいかなくなり、めまいが起こります。

これらは、命にかかわることもある病気です。めまいが起こった時、あるいはその前後に、激しい頭痛、手足が動かせない、ろれつが回らないなどの症状があった場合は、救急車などを呼び、すぐに検査を行いましょう。

検査と診断

めまいが起きたときは、耳鼻咽喉科や「めまい外来」を受診しましょう。脳の病気が疑われる場合は、脳神経外科や脳神経内科での検査を受けるときもあります。

めまいの検査には、主に次のようなものがあります。

・平衡機能検査…特殊な眼鏡をかけて眼球の動きなどを調べる「眼振検査」と、目を開けた状態や閉じた状態で、立ったり足踏みをして、体のバランスを調べる「体平衡検査」があります。これらの検査によって、めまいの原因が脳にあるのか、内耳にあるのか分かります。

・聴力検査…めまいには難聴を伴うこともあるので、その有無や程度などを調べます。

・画像検査…脳の病気が疑われる場合は、「CT(コンピュータ断層撮影)検査」「MRI(磁気共鳴画像)検査」などを行います。

これらの検査を総合して、めまいの原因となっている病気の診断が行われます。

良性発作性頭位めまい症

前かがみになった時や、頭をそらせたときなど、頭を特定の方向に動かした時にめまいが起こります。めまいは数十秒~1分ほどでおさまりますが、同じような動作をしたときに繰り返し起こるのが特徴です。

吐き気やおう吐を伴うこともよくありますが、聴力の低下はありません。

三半規管の中を流れるリンパ液中には、少量の耳石や老廃物などが浮遊しています。これらは通常、自然に細かく砕け散ったり、代謝されたりして、内リンパ液の流れが乱されることはありません。

しかし、頭を動かした時に、それらが動いて内リンパ液の流れを乱すことがあります。すると、実際の頭の回転とは異なった情報が脳に伝わって、めまいとして感じます。これが良性発作性頭位めまい症です。

耳石は炭酸カルシウムでできており、体内のカルシウムが不足すると、この病気が起こりやすくなるとされています。骨粗鬆症の発症が増えると更年期以降の女性にこの病気を起こす人が増加する傾向があります。

また、長期間の療養生活や寝たきりなどで、頭や体を動かすことが少ない状態では、耳石や老廃物が三半規管にたまりやすく、この病気が起こりやすいとされています。

薬物療法では効果がなく、三半規管内にたまった耳石などを耳石器に戻す治療法が有効です。

耳石がたまっている位置は、患者さんの目の動きからわかります。そこで、患者さんが特殊なメガネをかけた状態で、医師が患者さんの眼球の動きを見ながら頭を動かし、耳石などを移動させます。

メニエール病

メニエール病は激しい回転性のめまいと、難聴や耳鳴りがほぼ同時に起こります。吐き気を伴うこともあります。症状は数十分~半日ほどでおさまりますが、繰り返し起こることが特徴です。

メニエール病では三半規管、耳石器、蝸牛のどこかに内リンパ液が増えて、水膨れのような状態になっています。三半規管と耳石器が障害されることでめまいが、蝸牛が障害されることで難聴や耳鳴りが起こります。

内リンパ液がどうして増えるのかについては、詳しいことは分かっていません。ただし、几帳面でストレスをためやすい人、働き盛りの忙しい人に起こりやすく、ストレスや過労が関係していると言われます。

薬物療法で使われる薬には、内リンパ液を減らすための利尿薬、血流を改善するための循環改善薬などがあります。

気分転換や十分な休息などによってストレスや疲労をためないことも大切です。場合によっては、抗不安薬も使われます。

それでも症状がよくならない場合は、増えすぎた内リンパ液の排出を促す「内リンパ嚢減荷術」などの手術が行われることもあります。

前庭神経炎

前庭神経炎では、突然激しい回転性のめまいが、1回起こります。軽いめまいや浮動感が続くことはありますが、聴力の低下はありません。めまいの続く期間は人によって異なります。

前庭神経に炎症や血流障害が起こり、三半規管などで感知した情報が脳に伝わらなくなってめまいが起こります。風邪の後に起こることが多く、ウイルス感染が関係していると考えられています。

安静が必要で、通常は入院して安静を保ち、吐き気やおう吐に対する治療が行われます。

めまいが治まっても、ふらつきが残ることはあります。ふらつきを改善するためには、「頭を動かさずに視線を動かす」「頭を前後左右にゆっくり動かす」などのリハビリテーションが有効です。

突発性難聴

突発性難聴では突然、片方の耳が聞こえなくなります。耳鳴りを伴うことも多く、症状が進むとめまいやふらつきが起こることがあります。

蝸牛や蝸牛からの情報を脳に伝える蝸牛神経に炎症や血流障害が起こるのが原因と考えられています。

ウイルス感染が炎症などの原因と推測されますが、今のところはっきりとはわかっていません。

めまいやふらつきは蝸牛や蝸牛神経の病変が三半規管や耳石器、前庭神経に及ぶことで起こります。

入院して安静を保ち、内耳の働きをよくするステロイド薬を使います。治療開始は早いほうがよく、発症後1週間~10日以内に治療を開始すれば、聴力が回復する可能性が高まります。

鍼灸治療

鍼灸治療を受けに来られるめまいの患者さんは大勢いらっしゃいます。しかし、一口にめまいと言ってもさまざまで、脳の病気がかかわっていることもあります。まずは、問診で詳しく話を聴いて、脳の病気が疑われる場合には病院へ紹介状を書いて精査してもらうケースもあります。

鍼灸治療を行う際には、「耳の血流を改善する」「自律神経の調節を行う」「首や肩の凝りをとる」「不安な気持ちを受け止める」ということを目指します。

めまいの多くは耳に原因があります。そのようなときには耳の血流改善が欠かせません。耳の周りにある「耳門」「聴宮」「卒谷」「翳風」などといったツボに鍼や灸を行い、血流を改善していきます。これらのツボには浅く鍼を刺してそのまま数分刺した状態にする置鍼を行ったり、灸点紙というシールを貼り、その上からお灸をすることが多いです。

めまい・卒谷・聴宮・耳門・翳風

さらに耳に効くツボが腕の方にもあります。肘の内側にある「小海」などにも置鍼を行います。

また、めまいは疲れたときなどに特に起こりやすいことがあります。これらは自律神経の乱れがかかわっていることが多いため、自律神経の調整を行う必要があります。頭のてっぺんにある「百会」などに鍼や灸を行います。

それ以外にも、めまいには「首や肩の凝り」が関係しています。耳鼻科医の中にはめまいは耳よりも首肩の影響のほうが大きいという方もいるほどです。後頸部の付け根の「天柱」や肩の中央の「肩井」など、コリがあるところを探して鍼や灸を行っていきます。コリをほぐすことで、耳の血流改善にもつながっています。

メニエール病では内リンパ液が増えて水膨れの状態になっています。そのようなときには、体の水分の代謝をよくするツボを使用します。かかとの真ん中にある「失眠」というツボに灸を行います。失眠は不眠症によく効くツボとして有名なのですが、水分代謝に対しても非常に高い効果を発揮してくれるツボなのです。

さらに、患者さんの持つ「不安」を取り除く必要もあります。強いめまいが長期間あると、患者さんは不安感が強くなってしまい、出かけるのも嫌になってしまうことがあります。出かける機会が減り、家にばかりいるとそれ自体がストレスにもなり、めまいはよくなりません。不安に思っていることなどを時間をかけて聴くことで少しでも楽になるでしょう。

症例

70歳代・女性

以前よりめまいがあり、歩くとフラフラしてしまうといいます。これまで、いろいろな病院や治療院に通われたようですが、思うようによくなっていないといいます。近くに買い物に行くことはできますが、少し離れたところに出かける場合には夫に連れて行ってもらわないといけないのだとおっしゃっていました。

これまで検査を行っても特に原因となるものは見つからなかったようです。問診をとり、検査をしても脳疾患の疑いなどは低そうでした。頑張って鍼灸治療を続けていきましょう、と言って治療を開始することにしました。

めまい以外にもさまざまな症状がありました。そこで、それらの治療も合わせて鍼や灸をしていきます。特に食欲や便通が一定していないようでしたので、胃腸の調子を整える治療も加えていきました。

腹部や手足に置鍼を行い、翳風にも鍼をします。さらに失眠に対して熱さを感じるまでお灸をすえました。そして、首や背中に対しては灸頭鍼を行い、体を温めてリラックスできるように治療を行っていきました。

半年ほど治療を継続していると、当初は夫に来るまで送り迎えしてもらっていたのが、ご自身一人でも来院できるようになりました。まだ、めまいはあるといいますが、少しマシになってきていたのと、不安感が減少しているようでした。その後も治療を継続して、良い状態を保っています。

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