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慢性副鼻腔炎ふたば鍼灸院(大阪市の鍼灸院)

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慢性副鼻腔炎について

鼻の孔の中を「鼻腔」といい、鼻腔の周囲にある左右4対の空洞を「副鼻腔」といいます。副鼻腔は「自然口」という小さな孔で鼻腔とつながっています。

慢性副鼻腔炎は、かつては蓄膿症と呼ばれていた病気で、副鼻腔の内側を覆う粘膜に炎症が起き、それが長く続きます。原因によって次の2つのタイプに分けられます。

患者さんの数自体は減っていますが、以前に比べて「好酸球性」が増加していると言われています。

感染性副鼻腔炎

風邪などのウイルスや細菌が原因の副鼻腔炎で、以前は約9割がこのタイプでした。

まず、鼻腔の粘膜にウイルスや細菌が付着して、炎症が起きます。この炎症が自然口を通じて副鼻腔にも広がり、急性の炎症を繰り返すうちに粘膜が腫れ、キノコのように突出した「鼻茸」ができることがあります。

粘膜の腫れや鼻茸が自然口を塞いでしまうと、副鼻腔内に膿などがたまりやすくなり、換気も悪くなって、症状が慢性化するようになります。

副鼻腔炎の症状

好酸球性副鼻腔炎

アレルギーが原因の副鼻腔炎です。原因物質は不明で、成人に発症しやすい特殊なアレルギーによるものです。

感染性副鼻腔炎よりも症状が重く、鼻茸が数多くできて治りにくいのが特徴です。また、喘息を併発している人が多く見られます。

副鼻腔の粘膜に白血球の一種である「好酸球」が増えるため、好酸球性副鼻腔炎と呼ばれます。好酸球は組織を障害する物質をだし、症状を引き起こすとされています。

症状

慢性副鼻腔炎では、風邪に似た症状が続きます。鼻水に膿が混じって「ねばねばした鼻水」がたくさん出たり、鼻水がのどに流れて「鼻水がのどに張り付く感じ」がしたりします。

鼻が詰まって呼吸がしにくくなったり、においが分かりにくくなったりするほか、頭の前の方や眼の奥が重く感じられることもあります。

こうした症状が3か月以上続く場合、慢性副鼻腔炎の可能性があります。

検査と診断

医療機関では、問診で症状などを詳しく聴き、内視鏡を副鼻腔に挿入して、内部の状況を観察します。

また、「エックス線撮影」や「CT(コンピュータ断層撮影)検査」などの画像検査や、アレルギーの有無を調べるために血液検査を行います。

保存療法

膿や鼻水などが少ない、軽症から中等度程度の場合は、「保存療法」を行います。

鼻に直接行う治療

鼻の中の海や鼻水を吸出し、鼻の中を掃除してから、薬を副鼻腔に直接入れる治療を行います。「ネブライザー(噴霧器)」という装置を使って、「抗菌薬」や「ステロイド薬」などを直接副鼻腔に送り込みます。

薬物療法

感染症の場合は、炎暑を鎮めたり、鼻水を抑えたりする効果のある「マクロライド系抗菌薬」を、通常より少ない量で3~6か月間を目安に服用します。この場合に使うマクロライド系抗菌薬には、免疫の働きを調節したり、粘液の分泌を抑えたり、粘膜の線毛の動きを改善する作用があり、こうした作用によって炎症を鎮めます。

膿を出しやすくする「粘液溶解薬」なども使われます。

マクロライド系抗菌薬を最長6か月間飲んでも効果が現れない場合は、手術を検討します。

好酸球性の場合は抗菌薬が効かないため、アレルギーを抑える「抗ロイコトリエン薬」や、少量の「ステロイド薬」を内服します。

手術

重症の場合や、保存療法を行っても効果が現れないときは、手術を検討します。鼻の孔から内視鏡を入れて、処置を行う方法が主流です。

手術では、自然口を大きく広げることが大切になります。そのため、鼻茸や根なくを削って薄くしたり、たまった膿を吸収して取り除いたりする処置を行います。治療は1~2時間で済み、術後は1週間ほど入院します。

安全対策の技術も進む

最近は、副鼻腔の近くにある視神経や脳を傷つけないように手術を行うために、ナビゲーションシステムを応用した技術が進んでいます。

患者さんの頭部のCT画像上に示される器具の位置と、内視鏡の映像とを目で確認しながら治療を行います。

術後も治療を続ける

慢性副鼻腔炎は手術を行っても再発を繰り返すことがあります。手術は副鼻腔の状態を正常に戻すものであり、風邪やアレルギーなど、発症しやすい条件がそろうと再発することがあるのです。

再発予防には、術後も保存療法をきちんと継続して行うことが大切です。感染性の場合は、術後少なくとも6か月間、好酸球性の場合だと数年間は治療を継続します。

鍼灸治療

ズルズル、ねばねばとした鼻水が出る、いわゆる蓄膿症と呼ばれる慢性副鼻腔炎ですが鍼灸治療の適応症です。鍼灸治療も保存療法の中に含まれます。

鍼灸治療の目的としては「鼻水などの症状を止める」ことと、「慢性副鼻腔炎が再発しない体にする」ことになります。

鼻水を止めるためのツボは鼻の周りや頭部にあります。鼻の孔の横にある「四白」などがよく使用されますが、おおよそ四白のあたりを指で押さえて、一番圧痛を感じるところへと鍼やお灸をすることになります。これは実際に炎症が起こっていたり、膿がたまっているところの皮膚表面に圧痛点が現れやすく、そこへ刺激を加えたほうが治療効果が高く現れるからです。

また、四白以外にも鼻の上方にある「上星」や「百会」などにお灸をすえることもあります。こちらは鍼も効果はありますが、灸を熱さを感じるまで何壮も据えるとよい効果が現れやすいです。普通ならば数壮の灸で熱さを感じるのですが、副鼻腔炎があるときにはなかなか熱さを感じません。数十から百壮以上も灸をすえることもあります。

アレルギー性鼻炎・上星・百会・四白

これらの鍼や灸で副鼻腔の炎症や腫れを改善していきます。そして、その治療と並行して全身調整の治療も行います。

全身の治療として目安になるのは「快食・快便・快眠」です。食欲や便通、睡眠状態が良くないとさまざまな病気になりやすくなり、そのような状態では病気の治療を行っても改善が思わしくないことが多いからです。しっかりと健康な状態を作ることで、病気を治しやすい体にしていかなければなりません。

また、それ以外にも肩凝りや腰痛、冷え性など、ほかの症状や疾患があれば、それらの治療も行っていきます。鼻だけではなく、「自分の体を健康にする」ということを考えていきましょう。

症例

80歳代・女性

あるとき、風邪をひいてしまった患者さん。その風邪はしばらくするとよくなったものの、それ以降においが分かりにくくなってしまっているといいます。

問診で話を伺うと、鼻が詰まって、においが全然わからないといいます。鼻の孔の近くにまで持ってきてにおいをかいでもわからないとおっしゃいました。

においが分からないために、食事もおいしくなくなって食べる気がしないといいます。高齢になると食欲がなくなるのは体への悪影響が大きいため、鼻の治療を行うことにしました。

全身の状態をよくするために、腹診と脈診を行って手足やお腹へと鍼をしていきます。さらに腰痛もあるため、腰への鍼や灸頭鍼を行いました。

鼻のつまりに対しては、鼻の上方にある「上星」に圧痛点があったため、ここへ熱さを感じるまで灸をすえることにしました。30~50壮ほどでようやく熱さを感じるというくらいでした。

さらに、のどにも少し違和感があるということでしたので、足の親指にある「節紋」というツボに対しても灸をすえます。こちらは灸点紙というシールを貼り、その上から熱さを感じるまで灸をすえていきました。

この治療を行っても最初は全く変化が見られませんでした。しかし、その後も継続して治療を続けていると、3か月ほどでようやく変化が見られるようになりました。まだ、においは分かりにくいものの、コーヒーを飲むときににおいが感じられるようになり、おいしく飲めるようになったとおっしゃっていただけました。鼻づまりはほぼなくなっているとのことでした。

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